2010-01-01から1年間の記事一覧

廃村を訪ねる。初まりあらば、終焉あり。

鹿児島県 薩摩川内市 東郷町、津田集落を訪ねた。 川内川の支流の支流にあった集落。 今年3月、最後の住人が居を移し、廃村となった。 2010年 4月4日 津田集落跡地記念碑除幕式 最後の住民の方が引っ越してゆき、無人となった東郷町藤川地区の津田集落で、…

阿久根、牛之浜海岸

自然の神秘を探しましょう。 自然の神秘に祈りましょう。 だってほら、救済されたいんでしょう? すぐに分かるわ。そんな目で海の音を聞いているのだから。

自動販売機の恋人

恋の光に、彼女はいっそうあやしく輝く。 みるみれ。みるみれ。 幻想は、どこにでもあるのさ。そこに人が生きている限り。

祈りのかたち1

慈眼寺にて。 暗がりの崖の下。本殿の奥。草木の繁茂したる岩場の隙間。 歴史ある寺は公園化され、神聖を減じた。 いや、それでもなお、見えないところにこそ、祈りはある。

価値観の真剣な対立が見たい。理想の激しい衝突が見たい。

「とある科学の超電磁砲」、12話まで鑑賞。 木山春生役の田中敦子の声が聞きたかった。やっぱり少佐の声はいいw シビれるw 最近の、、、ではないかもしれないけれど、最近見るアニメがどれもあんまり面白くない。「とある科学の超電磁砲」もそう。「亡念…

「自然」は残酷だが好ましく、人はそれを渇望して止まない。

「自然」は残酷だが好ましく、人はそれを渇望して止まない。 最後に微笑んでくれるのは、そう、森であり、海であり、空だ。 僕たちはそういう「物語」を生きている。 だから僕は、孤独でとても寂しい。 だから僕は、僕の知っている「物語」を知るため、「自…

秘伝 大学受験の国語力

おすすめ! 秘伝 大学受験の国語力 石原千秋 2007 新潮社 背表紙より 近代教養主義の時代から大衆教育社会へ、入試問題は歴史とともに変容してきた。まさに、「受験国語」は時代を映す鏡なのだ。では、現代の特徴は何か? センター試験、東大、早大など…

「国語」という思想 近代日本の言語認識

「国語」という思想 近代日本の言語認識 イ・ヨンスク 1996 岩波 カヴァー折口より 「国語」は概念として、いつ、どのように形成されたのか、明治日本が国民国家として自己形成し植民地帝国へと突き進むなか、国家としての同一性を支える不可欠の役割を…

南日本新聞がまたアホなことをしている。全く別な問題を〈どっちですか?〉と質問するな。

今日の南日本新聞のトップ記事は、自社が行った、憲法改正についての世論調査だった。 読んでいていらいらした。私は何を隠そう、憲法改正派だし、自国の軍隊を持つべきだと考えている。ただ、南日本新聞社はそうでない。もちろんそれはそれでよい。考え方は…

日本人のしつけは衰退したか 教育する「家族」のゆくえ

おすすめ! 日本人のしつけは衰退したか 教育する「家族」のゆくえ 広田照幸 1999 講談社 表紙より 礼儀正しく、子どもらしく、勉強好き。パーフェクト・チャイルド願望は何をもたらしたか。しつけの変遷から子育てを問い直す。 「パーフェクト・チャイ…

自壊する帝国

自壊する帝国 佐藤優 2006 新潮社 内容、出版社ウェブサイトより 在ソ連日本大使館の外交官・佐藤優は、いかにして“ラスプーチン佐藤”と呼ばれるようになったのか? ソ連邦末期、世界最大の版図を誇った巨大帝国は、空虚な迷宮と化していた。“国家とは、…

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来

若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 城繁幸 2006 光文社 カヴァー折口より 「上司を食わせる」ためにクタクタになる若者たち 年功序列は終わったと言われて久しい。いまや、上場企業の約9割で成果主義が取り入れられている。とすれ…

閉ざされた言語空間 (占領軍の検閲と戦後日本)

超おすすめ! 閉ざされた言語空間 (占領軍の検閲と戦後日本) 江藤淳 H0年 文藝春秋 内容(「BOOK」データベースより) さきの大戦の終結後、日本はアメリカの軍隊によって占領された。そしてアメリカは、占領下日本での検閲を周到に準備し、実行した。そ…

首相会見をオープン化へ

さっき、新聞を読んでいたら、とんでもないことが書かれていた。 目玉が飛び出るぐらいびっくりした。 こんなにうれしいことはそうない。今日は本当に記念すべき日だ。日本がもっともっと良くなり、僕たちそのものである言論がもっと活発に豊かになる転換点…

日本語の論理 言葉に現れる思想

日本語の論理 言葉に現れる思想 山口明穂 2004 大修館 内容(「MARC」データベースより) 日本語独自の発想とはどんなものか、それは表現のどういうところに現れるか。格助詞「が」や、古語の助動詞「つ・ぬ」などのユニークな考察から導かれた刺激的な…

議論のレッスン

おすすめ! 議論のレッスン 福澤一吉 2002 NHK出版 内容、カヴァー折口より 不毛な言い争いやひとりよがりの文章から抜け出したい人におくる「議論のルールブック」。本書を読めば、議論の構造が分かるのみでなく、会社の会議や国会中継、テレビ討論…

葉桜の季節に君を想うということ

葉桜の季節に君を想うということ 歌野 晶午 2003 文藝春秋 内容(ウィキペディアより) いつものようにフィットネスクラブで汗を流していた成瀬将虎は、ある日後輩のキヨシから、彼が密かに想いを寄せる愛子の相談に乗ってほしいと頼まれる。 久高愛子は、轢…

マクロレンズ到着。

前から欲しかったマクロレンズが届いた。 金属の鏡筒がいい感じ。 「D FA MACRO 100mmF2.8 WR」 腕時計。あけて撮ってみた。焦点を合わせたところ意外が大きくぼけている。 後は適当にイスのから届く小物を撮ってみる。 100mm固定だから、想像以上に拡大され…

入来のさと

清色城にて。 子どもが木登りできるようにか、縄が吊してあった。 永い間、雨風をうけた縄は美しい。木肌に生えている苔も、世界の風化を祝福している。 あの縄を手にとる子らは、あと何年いるだろう? 清色城は、鹿児島県薩摩川内市入来町にある中世の山城…

論より詭弁(反論理的思考のすすめ)

超おすすめ! 論より詭弁(反論理的思考のすすめ) 香西秀信 2007 光文社【カヴァー折口より】 私は、論理的思考の研究と教育に、多少は関わってきた人間である。その私が、なぜ論理的思考にこんな憎まれ口ばかりきくのかといえば、それが、論者間の人間…

暖かい日、ネコとイヌ

筆談ホステス

筆談ホステス 斉藤里恵 2009 光文社 内容、カヴァー折口より 青森から夜の銀座に来て、もう2年が経とうとしています。 最初は、私に銀座のホステスが勤まるか不安でした。 私を受け入れてくださったクラブも、入店当時は半信半疑でした。 「耳の聴こえない…

人間性はどこから来たか サル学からのアプローチ

人間性はどこから来たか サル学からのアプローチ 西田利貞 2007 京都大学 内容、背表紙より たとえば「人はなぜ太るのか?」。それは、ヒトが、元来は食物を多量に食べることができない環境に適応した動物だったからである??私たちが人間独自の性質だと…

「鎖国」という外交

「鎖国」という外交 ロナルド・トビ 2008 小学館 内容、出版社ウェブサイトより 鎖国とは、「国を鎖(とざ)す」という消極的な政策ではなかった。 気鋭の米国人学者が、新たな視点から従来の鎖国観の転換を迫る意欲作。 雑感 テーマはとても面白い。題…

列島創世記

列島創世記 松本武彦 2007 小学館 内容紹介、アマゾンより この本が対象とするのは、日本列島にヒトが初めて登場した旧石器時代から、人びとが定住を始めて多彩な土器や土偶が登場する縄文時代、稲作が盛んになって列島各地にさまざまな文化が花開く弥生…

愛車。

7代目、ホンダのアコード。 車こそ、私たちが今生きる、【【近代】】の象徴だと思う。 石油を燃やし、それを莫大な運動エネルギーとして取り出したものを、「個人」が使っているから。 音楽をかけながら自由気ままにドライブしていると、鋼の巨体を動かす力…

人が帰るところ

人が帰るところ 波の音 潮の香 冷たい水 ひとたび足をつければ、ほらそこは

殺戮にいたる病

殺戮にいたる病 我孫子 武丸 1992 講談社 あらすじ(「BOOK」データベースより) 永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も…

2010年のきおく。磯間岳山頂。

なみなみと岩陵をつたっていくと、頂上に着く。 眼下に広がるのは鹿児島県、旧大浦町。 23の冬。54の冬。僕は、亡くなった祖父が生まれ育った町を見ている。 僕はペンタックス。父はキャノン。 カメラは僕のが高級だけど、レンズは父のがいい。

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女 森見 登美彦 2006 角川書店 【内容紹介(「BOOK」データベースより)】 私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあか…