2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

論より詭弁(反論理的思考のすすめ)

超おすすめ! 論より詭弁(反論理的思考のすすめ) 香西秀信 2007 光文社【カヴァー折口より】 私は、論理的思考の研究と教育に、多少は関わってきた人間である。その私が、なぜ論理的思考にこんな憎まれ口ばかりきくのかといえば、それが、論者間の人間…

暖かい日、ネコとイヌ

筆談ホステス

筆談ホステス 斉藤里恵 2009 光文社 内容、カヴァー折口より 青森から夜の銀座に来て、もう2年が経とうとしています。 最初は、私に銀座のホステスが勤まるか不安でした。 私を受け入れてくださったクラブも、入店当時は半信半疑でした。 「耳の聴こえない…

人間性はどこから来たか サル学からのアプローチ

人間性はどこから来たか サル学からのアプローチ 西田利貞 2007 京都大学 内容、背表紙より たとえば「人はなぜ太るのか?」。それは、ヒトが、元来は食物を多量に食べることができない環境に適応した動物だったからである??私たちが人間独自の性質だと…

「鎖国」という外交

「鎖国」という外交 ロナルド・トビ 2008 小学館 内容、出版社ウェブサイトより 鎖国とは、「国を鎖(とざ)す」という消極的な政策ではなかった。 気鋭の米国人学者が、新たな視点から従来の鎖国観の転換を迫る意欲作。 雑感 テーマはとても面白い。題…

列島創世記

列島創世記 松本武彦 2007 小学館 内容紹介、アマゾンより この本が対象とするのは、日本列島にヒトが初めて登場した旧石器時代から、人びとが定住を始めて多彩な土器や土偶が登場する縄文時代、稲作が盛んになって列島各地にさまざまな文化が花開く弥生…

愛車。

7代目、ホンダのアコード。 車こそ、私たちが今生きる、【【近代】】の象徴だと思う。 石油を燃やし、それを莫大な運動エネルギーとして取り出したものを、「個人」が使っているから。 音楽をかけながら自由気ままにドライブしていると、鋼の巨体を動かす力…

人が帰るところ

人が帰るところ 波の音 潮の香 冷たい水 ひとたび足をつければ、ほらそこは

殺戮にいたる病

殺戮にいたる病 我孫子 武丸 1992 講談社 あらすじ(「BOOK」データベースより) 永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も…

2010年のきおく。磯間岳山頂。

なみなみと岩陵をつたっていくと、頂上に着く。 眼下に広がるのは鹿児島県、旧大浦町。 23の冬。54の冬。僕は、亡くなった祖父が生まれ育った町を見ている。 僕はペンタックス。父はキャノン。 カメラは僕のが高級だけど、レンズは父のがいい。

夜は短し歩けよ乙女

夜は短し歩けよ乙女 森見 登美彦 2006 角川書店 【内容紹介(「BOOK」データベースより)】 私はなるべく彼女の目にとまるよう心がけてきた。吉田神社で、出町柳駅で、百万遍交差点で、銀閣寺で、哲学の道で、「偶然の」出逢いは頻発した。我ながらあか…

生後三日のヤギは宇宙

双子だった。一匹は生まれてまもなく死んだ。 僕が近づくと、すぐ母親の陰に隠れようとするんだな。 壁から向けられた白熱電球が暖かい。人間がつくったものも、ときとして悪くない。 陰影をまとった雲がまわる。小屋の外は雨だった。 フィラメントが包むこ…

山口県、秋芳洞。コウモリを追い出して創りし幻想の道。

微細にして悲細。君はそうやっていつも明るく笑っているんだね。

口之島フリイ岳山頂。かきわけた笹の先には、、、

「人間には、あるがままの本当の世界を認知して、正しい判断をくだすことなんて、絶対にできないんだよ!」 人間の腰ほどの高さの笹に覆われた標高250メートルほどの山頂に立ち、ぽつぽつと雲の流れる澄みきった青空と、笹で一面覆われた薄緑色の島と、ち…

ルパンの消息

ルパンの消息 横山秀夫 2005 光文社 【内容紹介、「BOOK」データベースより】 「昭和」という時代が匂い立つ社会派ミステリーの傑作!平成2年12月、警視庁にもたらされた一本のタレ込み情報。15年前に自殺として処理された女性教師の墜落死は、実は殺人事…

漂泊人からの頼り

漂泊人からの頼り ジェフリー・S・アイリッシュ 2002 南日本新聞社 【内容紹介(アマゾンより)】 外国人が山里で暮らし、平凡の中に豊さを見つけ、ゆっくりと時の流れる日本の素顔を語る。 【雑感】 アメリカ出身の著者。鹿児島の中でもずいぶんと田舎…