2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧
夜は誘うよ。 月が誘うよ。 あの国に誘うよ。 中身のない作文。 意味を孕まない音楽。 完成しない物語。 流れるように世界は続くけれど、やっぱり五枚には届かない。 ざ、ざ、ざ。 猟師の息づかい。 ざ、ざ、ざ。 猟犬の足音。 ざ、ざ、ざ。 彼らと応答せよ…
超おすすめ!! いじめの構造 森口朗 新潮社 2007 【内容、カヴァー折口より】 なぜ、いじめは起こるのか。いじめっ子といじめられっ子の境界には何があるのか。大人の目を狡猾に避けて隠蔽されるいじめは、理想論ばかりの「今時のいじめ」論からは絶対…
近代の労働観 今村仁司 岩波 1998 【内容、カヴァー折口より】 一日のかなりの時間をわれわれは労働に費やす。近代以降、労働には喜びが内在し、働くことが人間の本質であると考えられてきた。しかし、労働の喜びとは他者から承認されたいという欲望が充…
文学作品には、その作品をつき動かす力がある。その作品の登場人物たちを行動させ、また自然現象を生じさせ、そして、偶然や出会いを導く力がある。 その力が働くから、文学作品は喜劇となり、あるいは悲劇となり、私たち読者の心をうつのだ。 自分が今読ん…
どうしようもないこの思い。祈りとは何か? 祈りを見るとき、なぜ私は、心を打たれるのだろうか? 少し前の話だ。自転車でヒューヒューとバイトに行く途中、街の中である光景をかすめた。クスの大木はあるけれども、趣は全然ないどうでもいい神社。そこで、…
○目に反射する空が美しい ○芸術的で挑戦的なカット ○さまざまな色や表情を見せる空。空の描写がとてもきれい。それをねらっている。 ○緻密な画面 ○夕焼けとそれに染まる海のシーンも多い ○大胆な心理描写(前衛的) ○言葉、積み重ね、焦燥 ○一つのキーワード…
先月から、いよいよ裁判員制度がはじまった。欧米のように、市民参加型の裁判制度がはじまったのである。 これまで、私たち日本国民は裁判官という代表者に咎(とが)を裁くことをまかせてきた。しかし、裁判員制度が導入される経緯はどうであれ、それの導入…
おすすめ! 蠅の王 ウィリアム・ゴールディング S48 集英社 【内容、ウィキペディアより】 未来の大戦中、疎開に向かう少年達を乗せた飛行機が墜落し、少年達は南太平洋の無人島に置き去りにされる。この状況設定はジュール・ヴェルヌの『十五少年漂流記』…
○描かれる中心は、戦闘のため肉体を改造された少女と、その少女をあらゆる面からサポートする指導官との、心と心の在り方。二人の心の機微。 ○おのおの個性をもった二人組。それそれ違った心と心の揺れを持ち、それぞれ違った対応をする。 ○人間における二人…
街と人 ○美しい街、ネオヴェネチア ○そこで暮らす人々の小さな幸せ ○小さな出来事 ○仕事のほこり ○いい意味で道徳の教材に使えそうだ(いやらしくない)
ザナドゥーへの道 中野美代子 2009 青土社 【内容(「BOOK」データベースより)】 「地上の楽園」ザナドゥーとは、元来はフビライ・ハーンの元帝国の夏の都のこと。西洋人のオリエンタリズム幻想とシナ趣味が濃密に凝縮されたザナドゥーへの憧憬は、領土…
おすすめ! 桜が創った「日本」(ソメイヨシノ 起源への旅) 佐藤俊樹 2005 岩波 【内容、カヴァー折口より】 一面を同じ色で彩っては、一斉に散っていくソメイヨシノ。近代の幕開けとともに日本の春を塗り替えていったこの人工的な桜は、どんな語りを生…