2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「私」とは、流転そのものである。

「私」とは何か? そのヒントになるようなことは当ブログでもいろいろ考えてきた。 例) 混沌とは何ですか? おまえはそれでも自由であることを望むだろうか? 一つの結論を示したい。 「私」とは、流転そのものに他ならない。 ーーーーー 今日、祖母の家のペ…

純文学と大衆文学の違いについての覚え書き

バイト先の職員が、「純文学と大衆文学の違いって何だろうね?」と僕に話をふってきた。その上司は歴史小説をもうそれはもう、ものすごく読む方で、浅田次郎などが好きらしい。 浅田次郎や司馬遼太郎の作品は一般に大衆文学に分類される。「純」文学と「大衆…

文学においては時代を経るに従って、論は作品の本質からずれやすくなるのではないか

先行論を読んでて感じること:「文学においては時代を経るに従って、論は作品の本質からずれやすくなるのではないか」最近、武田泰淳「ひかりごけ」の先行論をたくさん読んでいる。卒論のためだ。 古い(といっても1970年代だけどね)論から新しい論を読…

無題

彼は失われてしまった僕を知っていた 意識という名の濾過装置に沈殿した、あの時の僕を知っていた ーーーーー 濾過された水のように純粋に見える僕の意識は、無色透明無臭で、水滴を垂らすと、秩序だって同心円状の波紋が広がる ーーーーー 「あの時、おまえ…

ニューシネマパラダイスのテーマ曲を聴きながら

白銀の戦闘機が青い世界から青い世界へと墜ちてゆく。それは太陽の光を受けて、痛いほどまぶしい光を反射させた。やがて、白銀の戦闘機から、ミサイルポッドが離れる。そのあとすぐに、機銃も離れ、主翼も離れ。無重力空間でバラバラになるよう、静かに、か…