夜間飛行

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夜間飛行
アントワーヌ・ド サン=テグジュペリ著 二木麻里 訳 原著1931 光文社

内容、カバー裏面より

南米大陸で、夜間郵便飛行という新事業に挑む男たちがいた。ある夜、パタゴニア便を激しい嵐が襲う。生死の狭間で懸命に飛び続けるパイロットと、地上で司令に当たる冷徹にして不屈の社長。命を賭して任務を遂行しようとする者の孤高の姿と美しい風景を詩情豊かに描く。

感想

全編が詩のように美を凝縮させた小説である。静謐な夜の空。まさに死と隣り合わせの夜間郵便飛行。それゆえに感じる自然や生の美しさ、匂いたつ空気の感覚。厳しい使命感と情熱をもって困難に立ち向かう人たち。そうして想像を超える課題を実現し続けてきた人類の偉大さ。

目をつぶるとさまざまな風景が思い起こされる。

この小さな一冊に美しいもの、偉大なものがぎゅっとつまっている。