2010-03-04 入来のさと 写真 清色城にて。 子どもが木登りできるようにか、縄が吊してあった。 永い間、雨風をうけた縄は美しい。木肌に生えている苔も、世界の風化を祝福している。 あの縄を手にとる子らは、あと何年いるだろう? 清色城は、鹿児島県薩摩川内市入来町にある中世の山城。 曲輪や堀が比較的よく残っている。 入来は、江戸時代の武家屋敷の石垣がよく残っていることでも有名だ。 入来を歩いていると、このさとの構造がよくわかる。 町の前面には川があって、天然の防壁となっている。 背後には山城。そのふもとには権力者の屋敷。 そしてそれと川との間に、武家屋敷が広がっていた。