日本語の論理 言葉に現れる思想

日本語の論理 言葉に現れる思想
山口明穂 2004 大修館

内容(「MARC」データベースより)

日本語独自の発想とはどんなものか、それは表現のどういうところに現れるか。格助詞「が」や、古語の助動詞「つ・ぬ」などのユニークな考察から導かれた刺激的な日本語論考集。

雑感

 日本語の文法上の特性から、日本語の発想をさぐっている。着眼点にはすごく共感する。古典などから、主張の根拠となる例文をよくひっぱっていて、信頼感がある。
ただ、内容が薄い。読み物としてはいいですが、系統だってないので、勉強するには不向き。

メモ

「言葉を考える基準は、それぞれの語が、どういう語形であるか、もし語形変化をする語であれば、それがどういう変化か、また、文中で使われている時には他の語にどういう関係で続くか、そういった形(形式)を重んじるべきであると考えている。」p1


「言葉が使われるということは、言葉で言い表すような考え方をするということである。そして、日常、用いている言葉は、人の考えを支えるものとなっていることでもある。身についた言葉が、我々の考えを支えるといってもよい。」p81