南日本新聞がまたアホなことをしている。全く別な問題を〈どっちですか?〉と質問するな。

 今日の南日本新聞のトップ記事は、自社が行った、憲法改正についての世論調査だった。
 読んでいていらいらした。私は何を隠そう、憲法改正派だし、自国の軍隊を持つべきだと考えている。ただ、南日本新聞社はそうでない。もちろんそれはそれでよい。考え方はいろいろある。だが問題は、事実(らしいもの)を書いている文章の裏で、そういう思想を持っていることが、ちらちらうかがえるのだ。事実を書いているかのようにみせかけながら、さりげなく読んでいる人に自分の意見をすり込ませる。そういうのが一番いらいらする。まして、新聞社がすべきじゃない。絶対にすべきじゃない。意見(らしいもの)を書く部分と自分の意見を書く部分は、はっきり別けるべきである。


 もう一つ、その世論調査に明らかにおかしい質問があった。全く別なことを一つの質問で〈どっちですか?〉と聞いているのだ。例えるなら、
「このイチゴについて質問します。次の中から該当するものを一つ選んでください。
①このイチゴは甘い
②このイチゴは赤い
③このイチゴは大きい」とやらかしてるようなものだ。
 学力の高い人がたくさんいるはずなのにどうしてこんな基本的なことも気づかないんだろう? 不思議だ。わざとやってるの?


 とても残念だったので、新聞社に意見文を送りました。ほんのちょっとしか書いてないのに、容量オーバーって返ってきちゃったw 学ぶ姿勢がないなあ。
これから南日本新聞社には直してほしい。
下にそれを載せます。容量に余裕があるので、下は若干付け足しています。

 突然の意見、まことに失礼かと思います。しかし、今後の日本社会に非常に問題だと考え、また、大変残念に思ったので、意見させてください。
 本日(20100503)のトップ記事に、憲法改正に関わる世論調査が掲載されていました。


http://373news.com/modules/pickup/index.php?storyid=23727
「 南日本新聞社は4月中旬、憲法問題をめぐる電話世論調査を鹿児島県内で行った。憲法改正の手続きを定めた国民投票法が18日に施行されるのを前に、国民投票をいつ実施するべきか尋ねたところ、「慎重に議論してから」が68.3%と約3分の2を占め、「できるだけ早く」は13.7%にとどまった。性急な改正手続きを望まず、十分な議論を求めている県民の意向が浮き彫りになった。調査は1009人から回答を得た。
 憲法の改正については、「どちらかといえば必要」を含む改正派が計55.6%、一方、不要派は計32.4%だった。2009年の同様の調査と比べると、改正が必要と感じている人の割合が5.9ポイント減少した。」


 この世論調査の質問項目はおかしいと考えます。
なぜなら、
「慎重に議論してから」と
「できるだけ早く」は
相対する質問ではないからです。一方は時間(時期)の問題であり、また一方は議論の深い浅いの問題です。この二つは全く別問題です。
 時間(時期)の問題をを聞きたいのなら、「慎重に議論してから」or「軽率に議論してから」を質問すべきです。逆に、議論の深い浅いの問題を聞きたいのなら、「できるだけ早く」or「できるだけ遅く」を質問すべきです。


 例えるならば貴社の質問は、
「このイチゴについて質問します。次の中から該当するものを一つ選んでください。
①このイチゴは甘い
②このイチゴは赤い
③このイチゴは大きい」としてるようなものです。


 また、「慎重に議論してから」と「できるだけ早く」をごちゃ混ぜて質問すると、大変重大な問題ですから、調査対象者は、議論の深い浅いの観点に流されて答えると思います。現にそういわれても仕方のない結果が出たようです。その点、〈御社は、いい加減な調査をし、そしてそれを大々的に公表することで世論誘導している〉と疑われても仕方ないと考えます。


 以上、納得されたら、今後の参考にされてください。民主主義が機能しよりよい社会にしていくには、質の高いのジャーナリズムが不可欠です。