2009-05-09から1日間の記事一覧

悪童日記

超おすすめ! 悪童日記 アゴタ・クリストフ著 堀茂樹訳 1991 1 15 早川書房 著者はかのミステリー作家アガサ・クリスティーとは何も関係ない。高い頻度で疑うと思ったから、念のため。 噂通りすばらしい小説。 訳者のあとがきがこれまた優れている。…

世には。いわば天性の小悪魔とでもいうべき人がいて。

ある女性の話をしよう。なぜなら、彼女のおかげで、まあ、そうないような知覚を得たからだ。 世には。いわば天性の小悪魔とでもいうべき人がいる。世に女はたくさんいるだろう。人口の半分以上いる。田舎だともっと高い割合になる。私は普通の人生を送ってき…

百億の昼と千億の夜

百億の昼と千億の夜 光瀬龍 s48 早川書房 【背表紙の宣伝より】 何かがはじまりそうだった。たしかに何かがはじまりそうだった。西方の辺境エルカシアの宗主より「アトランティス王国滅亡の原因はこの世の外にある」と知らされた哲学者プラトンは未だ一度…

〈子ども〉のための哲学

〈子ども〉のための哲学 永井均 1996 講談社 本書は著者の考える本当の哲学とは何かを示し、さらに著者自身が子どもの頃から哲学してきた二つのトピックを思考の流れとして紹介することで構成されている。 本書による哲学するとはどういうことかというと…

冷血

冷血 トルーマン・カポーティ 著 佐々田雅子 訳 2005 9 30 新潮社 【本に記載されている宣伝より】 カンザスの村で起きた一家4人の惨殺事件。 5年余を費やして綿密な取材を敢行し、絞首台まで犯人たちを追った本書は、40年を経た今なお、輝きを放…