臆病者のための億万長者入門

臆病者のための億万長者入門
橘玲 2014 文藝春秋

内容、カバー折口より

臆病者だからこそ億万長者になれる!年金崩壊に国家破産…。不安が尽きない時代に「虎の子」をいかに守り、増やせばいいのか?宝くじ、年金、保険、為替、株、投資信託、不動産…。投資術を極めた作家が、資産運用で成功するための金融の常識を教えます。

メモ

・日本の20世帯に1世帯の割合で億をこえる資産をもっている。

・年金はもともと、定年という強制解雇によって労働市場から退出させられるサラリーマンを救済する制度。可能な限り長く働き、社会に参画するという価値観が年金問題を解決する。

金融商品は、リスクの説明など顧客を守るための厳しい義務が法律で課されている。一方宝くじは、顧客に不利な情報をしっかりと伝えていないうえ、射幸心を煽って運用されている。国家による悪質商法だ。

・保険の原価はいっさい公表されていない(一部のインターネット生命保険会社を除く)。保険会社の手数料は非常に高いのだろう。なかには手数料率が6割を超える商品も。

・「確実に儲かる話はあなたのところには絶対に来ない」

・株式市場は複雑系で先を予測することは極めて困難。よって手数料の高さから「アクティブファンドの平均的な投資成績は、常にパッシブファンドを下回っている」

個人投資家にとってもっとも合理的な投資法は、「暴落を待って、株価が回復するまでドルコスト平均法分散投資すること」

・不動産市場は、プロと素人、あるいは供給側(業者)と需要側(投資家)の情報量に大きな格差(「情報の非対称性」)があるインサイダーマーケット。情報公開は最低限のうえ、手数料も高い。オープンマーケットである株式市場と違い、顧客を差別することもできる。素人は必ずぼられる。

・一般的な個人がマイホームを購入すると、その高価さからポートフィリオのバランスはいっきに崩れる。分散投資がなされず、リスキー。