となりのクレーマー 「苦情を言う人」との交渉術
となりのクレーマー 「苦情を言う人」との交渉術
関根 眞一 2007 中央公論新社
内容、カバー裏面より
苦情処理のプロが、1300件以上を対応した体験とそこから得た知見から、相手心理の奥底まで読んで交渉する術を一挙に伝授する。次々登場するクレーマーとのバトル例が実にリアルだ。
感想
・本書はクレーマーを以下のように定義している。
快楽として困らせようとしている人
常識を逸脱し、度を超えた意見をする人
詐欺に近い行動で金品を求める人
・例が豊富
・自分のミスを会社のミスとしてつけ込み、恫喝をくり返して金銭を要求するなど、ほとんど犯罪とでもいうほかない人々が例として登場する。こんな人々に対処するために、どれだけ多くの社会的コストがかかっていることか。
金持ち向けのビジネスならまだしも、低い金額で取引する顧客に対してまで過剰な「お客様第一主義」をもちこむ日本の商習慣は、社会全体を非効率にしているのではないか、と感じた。