おざわせんせい

おざわせんせい
博報堂「おざわせんせい」編集委員会 編 2014 集英社インターナショナル

内容(「BOOK」データベースより)

博報堂の生きる伝説、小沢正光の至言・名言・暴言集。キレ味よすぎるひと言ひと言に、仕事のヒント・思考のヒントが詰まっています。

感想

博報堂の名物広告マンの「名言」や「放言」を集めた本。その言葉や編者の解説からは、誇りをもって熱く熱く仕事に打ち込み、自分にも他人にも厳しかった人柄がにじみ出ている。
パラパラと読むには、まあ、おもしろい本かな。ただ、「おざわせんせい」の凄さがいまいちピンとこなかった。ただ仕事ができるだけでは、ぜんぜん公共性ないよね。彼は仕事を通して社会を変えたのか、変えたとするのならどう変えたのか、そこが全くみえなかった。その点、内輪向きの本だったという評価もやむを得まい。

○1つ関心をひかれた名言がある。
「調査しないと分からない、というマーケはクビ。」

マーケティングという仕事は、社会の動向をするどくつかむ必要がある。それは調査する前に分からなきゃいけないし、調査うんぬんの前に肌感覚でつかまないとダメ。そういうことを述べた言葉だと思う。

マーケティングにかかわらず、多くの仕事は社会との関わりのなかで存在するわけで、世間に対する感覚を、大なり小なり問われるものだろう。