まんがで読破 枕草子

まんがで読破 枕草子
原著清少納言 漫画化した人物は不明 2011 イースト・プレス

内容、背表紙より

中宮定子の女房として、かねてより憧れていた宮仕えをすることになった清少納言。宮中で起こる華やかな日常や優雅な自然の美に触れ、充実した毎日を過ごしていた。しかし、激しい政権争いに翻弄される時代にのまれ、彼女の前には厳しい現実がつきつけられる…。『徒然草』、『方丈記』と並ぶ、日本三大随筆のひとつを漫画化。

感想

清少納言中宮定子が似すぎていて、見分けが付きにくい。

○なんだかなあ、原作が悪いのか、原作化がうまくいっていないのか、語り手の気持ちがいまいち伝わってこない。感情移入に苦労するというどーでもよさげな日常エピソードが羅列されてるような感じ。

○なんだかなあ、「枕草子」について多少の知識はある分、味気なく感じた。清少納言枕草子を多面的に捉え切れていない。一面的で、浅薄な感じ。

枕草子には、伝統的な価値観が表出される部分と、それをこえた新しい価値観が表出される部分があるが、その両者も描き分けれていなかった。

マンガ化にあたっては、これまでの研究結果、あるいは周辺情報が伝わるような表現や工夫が必要だったと思う。