まんがで読破 斜陽

まんがで読破 斜陽
原著太宰治 漫画化した人物は不明 2008 イースト・プレス

内容、背表紙より

戦争が終わって、私たちの本当の戦いがはじまった……。没落貴族のかず子は、滅びるものなら華麗に滅びたいと、道ならぬ恋に溺れていく。最後の貴婦人である母と、麻薬に溺れ破滅していく弟・直治、無頼な生活を送る小説家・上原。戦後の動乱の中を生きる四人の、滅びの美しさを描く太宰治の代表作を漫画化!

感想

○結局、主人公兄弟は、「貴族」という家柄に最後までとらわれていたんだなあ、と感じた。

○このマンガでは、子に無心に愛情を注ぎ育てあげる母親の偉大さに、焦点の一つが当てられていた。
この「母親の無心の愛情」というのが、俗っぽい男と女の愛情関係が描かれるなかで、神聖なものとして浮かび上がっていたのである。