まんがで読破 日本書紀

まんがで読破 日本書紀
漫画化した人物は不明 2007 イースト・プレス

内容、背表紙より

日本という国は、そして日本の天皇制は、いつどのように成立していったのだろうか?
それらを示す伝承や記録などをもとに、日本創世の神話がら続く天皇家の系譜と物語を日本の正史として記されたのが「日本書紀」である。飛鳥・奈良時代にまとめられ、実に1000年を越える昔からわが国の起源を伝えてきた歴史書を漫画化。

感想

編年体を中心とし、王朝の血脈の正当性を主張する歴史書が原作ということもあって、大量の登場人物が出てくる。そんな中、本シリーズの特色である名作を親しみやすく簡単に読んでもらおう、という工夫が本書にも凝らされている。ここでは、一目見て人物が分かるよう、髪型やれ、目元やれ、顔立ちやれ、化粧やれ、冠り物やれ、服装やれ、体型やれ、アクセサリーやれで描き分けていた。それがまたオーバー・非現実的な描きわけで、逆にそれが行き過ぎていてお見事。
大量の人物を描き分ける苦労がうかがえた。

史料批判を少しはふまえていたので、まあいいんじゃないかな、という印象。
ただ、原作のせいかもしれないが、なにか訴えてくるものがほとんどない。