まんがで読破 グレート・ギャツビー 

まんがで読破 グレート・ギャツビー
原著フィッツジェラルド 漫画化した人物は不明 2009 イースト・プレス

内容、背表紙より

高級住宅地で偶然過ごすことになったニックは、隣りの屋敷で夜ごと豪勢なパーティーを主催する謎の男ジェイ・ギャツビーに興味を示すが、パーティーの参列者すら彼の素性を正確に知るものはいない。ある日、パーティーに招かれたニックはギャツビーの希望と野望を知ることになり……。
アメリカ文学の代表的作品を漫画化。

感想

○誰がマンガを書いたのか分からない。常識としてこれくらい載せるべき。

○マンガであるがゆえに文字が少なく−−言葉だけでなく絵で説明できるからね−−、その分あえて記された言葉が印象深く感じられた。

この物語のキーワードに「だが実際には・・・・・・彼こそが人としてまっすぐだったのだ−−−」がある。主人公のことだ。
マンガ化により言葉が少なくなった分、主人公の内面を、絵で描かれた行動やちょっとした表情から想像することに集中できたような気がする。
たがために、このキーワードが胸にすとんと落ちた気がした。

以上の理由により、原作小説を読んだことないので比較できないが、マンガ版はなかなかいいかも。

読んでいてギャッツビーに共感したし、彼らの熱い感情にこちらも動かされたのだ。

○この物語の登場人物たちにはそれぞれ葛藤があるのだが、物語はその葛藤に向き合うのではなく、おつむの弱い人の衝動的な殺人という名の凶行で終わっていた。終わらせていた。そうやって幕引きをはかっているようにみえた。
ちょっともの足りない。