ニートの歩き方 お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法

ニートの歩き方 お金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法
pha(著) 2012 技術評論社

内容、出版者ウェブサイトより

ニート」でも「無職」でも「ひきこもり」でも,会社を辞めても仕事してなくても,幸せに生きることはできる。こんなに文明や技術が発達した世の中,インターネットさえあれば,昔ながらの固定した生き方に縛られる必要なんてない。日本一有名なニートが語る,お金がなくても無理なく楽しく暮らすための生き方と考え方。会社や国やこれまでの常識が信じられなくなった今を生き抜くための「ニート」なヒントが満載です!

感想

○まず。。。筆者はニートではない。
常勤の仕事をしていないとはいえ、ときおり仕事をしているし、アフィリエイトから一定の収入があるし、また他者とのコミュニケーションを通して必要なものをそこから調達している。自分で自分の生き方を考え、そして理想とするところを行動することで他者と協力しながら実現させている。
学ばざる、働かざるがニートの本来の意味であり、著者がその形態に近いことは認めるが、「ニート」という定義が提起する問題意識からはおもいっきしずれた人物だろう、著者のpha氏は。

このような著者をニートと呼んでしまっては、ニートにまつわる種々の社会的教育的問題や解決方法を考える上で混乱をきたすと思う。

○著者は、ネットから次の三つのものが手に入ることから辞職を決意したという。
曰くその三つとは、
  ○人とのつながり、
  ○退屈しないために何かやること、
  ○食べていくためのお金
                 だそうだ。

言い換えれば著者の考える最も大切なものたちといえる。

○「だるい」を連呼するなど、ひんしゅくをかいそうなことを書き散らしている。自由でいいなあ。

○著者はツイッターやシェアハウスのように、人々がゆるくつながっている空間に居心地の良さを感じている。
同感。

○本書の最後には物品を提供したりするなど、著者を支えている人物のハンドルネームがずらずらと並べて記載されていた。著者の生活の有り様が本書に見事に示されているな、と思った。

○人によるのではなくシステムの改善によって問題解決を目指すべきという指摘など、僕の考え方と近い部分が多々あった。