カイジ「命より重い! 」お金の話

カイジ「命より重い! 」お金の話
木暮太一 2013 サンマーク出版

内容(出版者ウェブサイトより)

本書は、経済ジャーナリストの著者が、シリーズ1900万部を突破した大人気漫画『カイジ』を、「お金の教科書」として読み解いた一冊です。著者は、私たちに足りないのはお金を「使う知識」と「守る知識」だと言います。本書では、この“使う”と“守る”について、この世の中を生き抜くために重要な、それこそ「命より重い!」と言えるかもしれないお金の知識を網羅しました。

感想

お金の大切さ、お金の守り方をざっくりと説いた本。金融教育の入門としては読みやすく理解しやすく、なかなかよいのではないか、思った。

学ぶところ、はじめて知るところがけっこう多く勉強になる本だった。

メモ

(本書は、お金を稼いだり節約して収入を増やしていくというお金のオフェンスといえるようなことではなく、お金の守り方・使い方といったお金のディフェンスといえることに重点を置いたもの)P21

「お金を持っていれば、“自由”を買える」P34

(日本企業は長年、生きているのに必要な経費を賃金として支給する、という方式をとっていた。だから、年齢が上がれば上がるほど教育費等がかかるため、給料が上がっていく仕組みになっていた(年功序列)。
ゆえに、生活費が少なくてすむ実家通いの学生や主婦がするものとして広まったアルバイトの賃金は抑えられてきた。)P48

「金額が増えれば増えるほど、人は一円を軽んじていく」P80

(お金を借りた本人ではなく連帯保証人に過ぎなかったとしても、その保証義務は強固で、相続の対象にすらなる。)P131

「リスクとリターンはやがてつり合う」P169

(「うまい儲け話」にだまされない考え方。
≪なぜ自分のところにその話が来たのか?≫
関係の薄い人にそんな有意な話をもってくるということは、だますためと疑うべき。)P171

「お金を使うときには、自分があとどれくらいお金を持っているかではなく、「この1万円のモノは、10時間の労働とつり合うか? それ以上の価値があるか?」を考えるべき」P214

(「欲しい!」と思わされるものをあえて見ないなど、自分の物欲をコントロールしよう。)P220

(本当に大事なことはお金以外にあるなどといった言説を聞くが、世間の人々はお金持ちを尊重し偉い人として認識する傾向がある。)P225

(いくら貯金があっても将来への不安は消えない。将来への不安を解消するためには、変化を怖がらず時代に適応してどんな仕事をしてでも生きていけると自信をもち、働き続ける能力を身につけるべき。)P231