日本語は人間をどう見ているか

日本語は人間をどう見ているか
籾山 洋介 2006 研究社

内容(「BOOK」データベースより)

「植物」「鳥」「天気」「機械」そして「想像上の存在」としての人間―いろいろな表現を楽しみながら日本語の新しい見方を知る。認知言語学の考え方にもとづいて、日本語の語・句・文の意味のしくみをわかりやすく解説。

感想

○「植物」「鳥」「天気」「機械」「想像上の存在」に本来使われる表現(実を結ぶ、卵、晴れなど)が人間に使われる場合を分析し、そういう慣用表現を生み出したり使っている背景にある意識を考察しようとする本。

○壮大なタイトルのわりに中身がスカスカ。結論が常識的すぎて、本書を読んでいて驚きや発見がなかった。中身の薄い本。

例えば「ついに才能の花が開いた」といった表現について、著者はこう指摘する。

(特徴(変化)が明瞭で印象づけることができる、
婉曲、
誇張)

当たり前じゃんw がっかりでしょw

○また、浅薄な分析を披露してしまっているだけでなく、わざわざ五つのテーマを分析しといてそれらを統合することもない。この作業によって日本語の、あるいは言語の在り様も追求したいのではないのか? そういうのをねらったチャレンジングなタイトルに見えるのだが?

○他の言語との比較もなく、日本語の特徴なのか、言語全体に共通する特徴なのか、論考が及んでいない。

○分析が激浅でツマンナイ本だったが、例文に関しては豊富でありパラパラ眺めている分にはおもしろかった。