異邦の騎士

異邦の騎士
島田 荘司 原書房 1997(原著1988)

内容(「BOOK」データベースより)

失われた過去の記憶が浮かびあがり男は戦慄する。自分は本当に愛する妻子を殺したのか。やっと手にした幸せな生活にしのび寄る新たな魔の手。名探偵御手洗潔の最初の事件を描いた傑作ミステリ『異邦の騎士』に著者が精魂こめて全面加筆修整した改訂完全版。幾多の歳月を越え、いま異邦の扉が再び開かれる。

感想

探偵役「御手洗潔」が活躍するシリーズの最初に位置づけられる作品らしい。この作品で探偵役とワトソン役が出会う。

この作品自体はミステリーではなくサスペンス。話の流れが都合がよすぎる感がだいぶある。しかし、紡ぎ出された多彩なイトが、「異邦の騎士」というタイトルにうまく編み込まれ、収斂している点は見事だと思った。