半落ち

半落ち
横山秀夫 2002 講談社

内容(「BOOK」データベースより)

「人間五十年」―請われて妻を殺した警察官は、死を覚悟していた。全面的に容疑を認めているが、犯行後二日間の空白については口を割らない「半落ち」状態。男が命より大切に守ろうとするものとは何なのか。感涙の犯罪ミステリー。

雑感

 小説のオチが非常にうさんくさい。
焦点となる殺人を犯した警察官に魅力がない。品行方正すぎて気持ち悪い。


 各章で主要登場人物(語り手)が変わる。彼らはなかなか魅力的だし、人間くさい素敵な物語を紡いでいるのだが、なんだか小説全体を見渡すと、彼らがばらばらになっている感がある。一つの小説の各章なのだから、全ての章を読むことで何かが明らかになるなど、統一感があった方がよいと感じた。