日本語文法のしくみ (シリーズ・日本語のしくみを探る)

日本語文法のしくみ (シリーズ・日本語のしくみを探る)
井上優(著) 町田健(編集) 研究社 2002
【内容、表紙より】
一見「つかみどころがない」と考えられがちな日本語を分析的に見るためにはどうしたらいいのか?日本語の本質がわかる刺激的な入門書。


【メモ】
「今まで気づかれていない言語事実を発見し、すでに知られている言語事実とあわせて、その背景にあるしくみについて考える、それが『文法の研究』なのです。」p9


「本に書いてある文法の説明は、『事実』の説明ではなく、可能な『解釈』の一つを記述したものにすぎません。『事実』と『解釈』をしっかり区別すること――これが文法について考える上でまず大切なことがらです。」p11


【雑感】
 日本語文法について体系的に学ぶものにはあらず。しかし、文法を研究するということはどういうことなのか、ということの一端が理解できた。それに関するメモは上記。
 自分が無意識に使っている言葉の法則を考えることは刺激的でなかなかおもしろそうだ。なにより、言葉というもののうえにこそ、人の思考はあるのだから。
 また、それを支えている文法、言葉の法則に、私たちの多くが無自覚だというのも興味深い。