自己変革の心理学(人格は変えられる)

自己変革の心理学(人格は変えられる)
山口彰 H2 6 1 創拓社


 一つ面白いな、と思ったのが意志(意識的努力)のほかに観念(暗示)の世界もあるということだ。
「意志と観念が対立しているとき、勝利者は観念となる」
「さりげなく、肯定的立場にたって、暗示的表現を用いて反復くり返す事によって観念を誘導することができる」


 つまり、自分を自分が望む方向に変えるために、意志(意識的努力)のほかに観念(暗示)も必要だというのだ。むしろ観念(暗示)のほうが大事だというニュアンスである。確かに、心の常態を自分の理想とする自分に、暗示によって近づけることで、それが行動に出るだろう。


 私は常に問題を提起しているだろうか?心で深く悩むことによって、夢で糸口が見えることがあるそうだ。もちろん、それはなんら科学的裏づけのない大げさな話と片付けることもできよう。だが、問題解決のために、無意識にまで染み込むように深く悩むことは、感覚的に必要だと思える。


 いろいろな体験もしなければとも思った。私をかたち作っているのは、私の経験と私の神経細胞の組み合わせだけだ。突き詰めればこの二つでしかない。豊かな経験は豊かな自我を導くだろう。


《20060303の記事》