日本語

 日本語
 金田一春彦 1975 1 17 岩波書店


 他の言語に大きく影響されることもなく、独自に発達した日本語。その日本語の特色について、外国語と比較して論じた書。
 

 特に、「語彙から見た日本語」という章は、外国と比べ、何に関する語彙が多いのかを見ており興味深かった。なぜならあることに関する語彙が多いということは、その土地に住む人の文化的嗜好を強く示すものだから。


 例えば、日本には雨に関する語彙が多い。霧雨、小雨、大雨、豪雨、小降り、本降り、土砂降り、俄雨(にわかあめ)、通り雨、夕立、雷雨、長雨、天気雨、春雨、梅雨、五月雨(さみだれ)、梅雨、涼雨、時雨などなど。これらによって、古来の日本人たちは雨に強い関心を持ち、また雨と密着した生活をしていた可能性が高いことが分かる。


2008・07・23追記


一番最後の段落、僕が探した例なのか、本書にあった例なのか、不明瞭。


《20060215の記事》