花屋で見かけた微笑ましい光景

登場人物:
女の子、女の子の母、女の子の父


場所:
住宅街に突如進出してきたばっかりの花屋さん。住宅街に花屋なんて、大丈夫かなあ、今後の経営が心配だ。


ーーーーーーー


(住宅街に突然出来た花屋にて。女の子とその母が一緒にポインセチアの鉢植えを見ている。がらの悪そうなその父は、少し離れたところで別の鉢植えを見ている)


○女の子の母:「ねえ、このポインセチア、かわってるよ。」


(というのも、ポインセチアのてっぺんについている赤い葉っぱの部分(花かもしれないし、がくかもしれない)は通常、真っ赤っかなのだが、この母親が問題にしているポインセチアのてっぺんについている赤い葉っぱのような部分には、白い斑点がたくさんついているからである。)


○女の子「・・・・・・」


(女の子、その一風変わったポインセチアをのぞき込む。目を見開いて、キョトンとし、沈黙せるまま。ポインセチアを見たことのないその少女は、母のさすポインセチアのどこが変わっているのか分からないのである。)


(女の子の父、少し後ろから二人のところにやってくる。)


(女の子、父の顔を見上げながら、)


○女の子「ねえ、お父さん! このポインセチア、かわってるよ!」


○女の子の父「お、おう。」