メモ

(「〈外部〉の文節ー記紀の神話の論理学」、上野千鶴子)より

・「記紀の言説は、誰がこのクニの統治者であるべきか、についての長い系譜誌」・「結婚は親族関係をうち立て、再生産を可能にする回路だが、日本の王権神話は、他の多くのポリネシア首長国の王権神話と同じく、ヨソモノがやってきて土地の女と通婚すること…

(『戦闘機』、白石光、2013)より

「戦闘機こそが、どこの国でも、いつの時代にも、常に航空技術の最先端に君臨する存在」(現在、ブレンデッド・ウィング・ボディという概念が普及。本来厚みに差のある胴体と翼が、なだらかな曲線でつながるようにデザインされているもの。)(第二次世界大戦中期…

「イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」、安宅和人」より

「イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」、安宅和人」より・バリューのある仕事をするには・・・ ①「自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」(イシュー度)の高い問いを厳選し、 ②それにはっきりとした答えを出すことを意識するとよい…

(『地形を楽しむ 東京「暗渠」散歩』、本田創編著)より

(『地形を楽しむ 東京「暗渠」散歩』、本田創編著)より(暗渠探索のおもしろさについて) 「もともと川だった暗渠も高いところから低いところへと続いていく。それをたどっていくことはそのまま地形に沿って土地を歩くことでもある。地形をなぞることで立ち上…

(『よくわかる考古学』、松藤和人、門田誠一 編著)より

(『よくわかる考古学』、松藤和人、門田誠一 編著)より・旧石器時代は、寒冷な環境でナウマンゾウといった大型動物を槍をもって追いかけ、遊動生活をおくる。 一方、縄文時代は温暖化とともに大型動物が絶滅。イノシシなど小型で素早い動物を弓で狩り、煮炊…

(『誰も調べなかった日本文化史』、パオロ・マッツァリーノ)より

(『誰も調べなかった日本文化史』、パオロ・マッツァリーノ)より「よく、メディアリテラシーを身につけることが大切だ、といわれます。そんなの全然難しくないんですよ。要は、マスコミもネットの意見も学者も専門家も評論家もあなたも私も全員バカである、っ…

(『ロースおじさんのとんかつQ&A その悩み、豚に相談した?』、ロースおじさん)より

(『ロースおじさんのとんかつQ&A その悩み、豚に相談した?』、ロースおじさん)より「世界には所有することでは味わえない美しさもある」

(『20歳の自分に受けさせたい文章講義』、古賀史健)より

(『20歳の自分に受けさせたい文章講義』、古賀史健)より「本当のリアリティは、日常の何気ないところに転がっている“めんどくさい細部”を描写することによって生まれるのである。」

(『よくわかる宗教学』櫻井義秀、平藤喜久子編著)より

(『よくわかる宗教学』櫻井義秀、平藤喜久子編著)より ・カトリックの世界観の特徴は、神の恩寵への信頼に基づく圧倒的な楽観主義。この世界観は、諸民族の慣習をキリスト教信仰を具現化する手段としてしばしば積極的に受容したり、美術や音楽、建築も信仰の…

(『素晴らしい装束の世界』、八條忠基著 森脇章彦写真)より

・天皇の衣服の色は、古代では神聖な色として白が用いられてきた。・国風文化が栄えると衣服にも影響。もともとは西アジアが源流になる唐風の服(朝服という)で、それは騎馬に適するため全体的に細身で動きやすい服だった。 しかし、紫宸殿や清涼殿へと朝廷の…

(対談集『古墳とは何か 祭と政の象徴』より)

以下、石野博信氏の指摘○弥生時代中期の墓と古墳時代の墓の違いについて ・弥生時代は基本的に四角形。古墳時代になると円形のものが出てくる。 ・古墳時代になると葺石や埴輪のような墓の外側を飾るものがあらわれる。 ・弥生時代中期の墓の周囲に巡らす溝…

(『地政学の逆襲 「影のCIA」が予測する覇権の世界地図』、ロバート・D・カプラン)より

○(ジョン・キーガン氏の指摘を本書が紹介) アメリカとイギリスが自由の擁護者たり得るのは「自由を脅かす内陸国」の攻撃から、海によって守られているから。○技術の進歩から、戦力をより遠くまで行使できるようになった。そのため、ヨーロッパとは違い国家が…

(『小説の読み方の教科書』、岩崎夏海)より

○「小説を読むというのは、言葉では表現できない何かを探す行為」○(キャラクターのもつ矛盾、二面性をそのまま受け入れることが大切。)○(「問う」ことが重要なのは、それが永続性をもちやすいから。)○(「永続的な価値」をもたせようと、芸術家が採用してきた…

(『ヴィトゲンシュタイン入門』、永井均 )より

「優れた哲学者とは、すでに知られている問題に、新しい答えを出した人ではない。誰もが人生において突き当たる問題に、ある解答を与えた人ではない。これまで誰も、問題があることに気づけなかった領域に、実は問題があることを最初に発見し、最初にそれに…

(『自動車工場のすべて エンジン製造・塗装・組立から生産管理の秘訣まで』、青木幹晴)より

○トヨタの工場の特徴は ・前工程で完成したものを、次の後工程におくる ではなく ・後工程の在庫がなくなったから前工程に取りに行く という発想。このおかげで余計な在庫を抱えずに済む○トヨタの自動車工場では効率的な製造やミスを減らすために、常にカイ…

(『国文科へ行こう!』、上野誠編)より

○(源氏物語の後半部について) 「〈個〉の〈孤〉の内面をきわだたせるところから、救いの問題をテーマにするようでありながら、宗教的な奇蹟のドラマのはてに、人びとの往生が語られるのではなく、むしろ、その前でかえってうごめき、さまよう人間の姿をえが…

(『はじめての構造主義』、橋爪大三郎)より

・( 図形から導き出された定理を証明によって連鎖させ、その関係性を整理したのが幾何学。これをギリシャ人は重視し、高度に理論化した。一方、算術は奴隷や商人の仕事として嫌ったため代数学はほとんど発展しなかった。 アラビア人はこの偏見がなかったので…

堀・濠は日本独自の発想と技法

(弥生時代の環濠集落にしろ古墳時代の首長墓にしろ「堀・濠」をめぐらしている。この堀・濠をめぐらせている集落や古墳は、中国大陸や朝鮮半島にはなく、日本独自の発想と技法。大陸や朝鮮半島の集落は、つくるとしたら壁をめぐらす。)(『城郭の見方・調べ方ハ…

薄べにを しきつめている 寒戻り

被子植物について

「森の外へ 豊かな森林は、暖かくて雨の多いところにできます。被子植物は、森林ができないような厳しい環境に適応するため、木から草へと小さくなり、さらに、多年草の草から1年生の草へと変化し、森の外へ広がっていきました。その中心となったのがイネ科…

「もっと知りたい日本100名城」より

○城の防御の大原則は ・敵を直進させないこと ・二方向以上から敵を攻撃すること○関ヶ原の戦い以降、城の縄張りは二系統に ・旧豊臣系大名 →曲輪を複雑に配置し防御力を高める ・徳川方 →縄張りは建築上のコストを考慮しシンプルに →その分、多数の城をつく…

「戦争の変遷」より

○(戦闘が人々に「興奮、刺激、歓喜、熱狂」をもたらすことを論じたあとの指摘) 「戦争はいろいろな目的を「達成するために」ある集団の構成員が他の集団の構成員を殺す行為であるという見解である。しかしながら、すでに指摘したように、戦争は、ある人たち…

『天下泰平』横田冬彦

○「中世社会は、濫妨や略奪に対し自分で身を守り権利を守るために民衆自身が武装し、村落・町共同体の「惣」や「一揆」に結集して集団的に自衛する、自力救済の社会」 (秀吉も家康も、民衆の武装解除のために「訴」の制度を整備した)p17○(武家諸法度は、家臣…

『倫理的な戦争 トニー・ブレアの栄光と挫折』細谷雄一

○(冷戦後、虐殺で多くの死者が出ていた。ブレア英国首相はこの問題に非軍事的手段のみならず、軍事的手段をも用いてより積極的に介入する必要性を説いた)○ジェノサイドを止めるために軍事介入を行う必要があるかもしれない。しかし、イラク戦争の混乱をみて…

これからの国語教育 〜正義と正義がぶつかり合う時代を見すえて〜

「読みを『開く』授業 山月記の場合」(高橋哲朗) 「文学における授業も今までのような研究者や教師が生み出してきた読みを正しい読みとして伝達、理解させることではなく、自らの読みを他の読みとの関係の中で一つの読みの可能性として相対的に位置づけ、そ…

人に愛されるのは子供。人を愛するのが大人

こんな話を聞いた。「人に愛されるのは子供。人を愛するのが大人。大人になるということは、他者から愛され自分の承認欲求を満足させていた存在を脱し、 他者を愛することで他者の居場所を認めてあげられる存在に成長すること。」

エロさは被写体から押しつけられるものではなく……

「エロさは被写体から押しつけられるものではなく、見る者のなかに潜んでいる」 (日本カメラ,2010年8月号,小林紀晴による投稿写真の評より) 鋭い。そしてこれは、「エロさ」はもちろん、程度の差こそあれ、すべての感情にも当てはまるのだろう。 受け手に潜…

平沢ワード

平沢スキーなら、師匠の書く詩に圧倒され、茫然自失したことがあるだろう。 その詩の特徴に、言葉のつながりによる官能的な連想とともに、一つ一つの単語のイメージの豊かさがある。 その単語をまとめた人が2ちゃんねるにいた。 先達の仕事に感謝するととも…

営利企業だったり、社会の木鐸だったり、コロコロと立場を変え、、、

雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ、・・・営利企業だったり、社会の木鐸だったり、コロコロと立場を変え、ペンの力で世論を左右させようという陰湿な欲望に支えられて、自分たちは公平中立で社会が間違っているなどと、中学生のような理屈を吐き載せたくない記事…

「私たちは、他の人々を、彼らが何かしたからではなく、私たちが彼らに何をしたかのゆえに嫌う傾向がある。」

「 なぜ人々は他の人間を嫌うのか。私たちは自分に害をなしたあるいはなすかもしれない他人を嫌うからというのが明らかな答えだと、あなたは思うかもしれない。しかし、驚くほど異なった答えが名乗り出てくる。私たちは、他の人々を、彼らが何かしたからでは…